「チャークロス」はファイヤースターターでも簡単に着火することができ、市販の着火剤代わりにもなります。
簡単に自作することができるので、チャークロスとその作成手順についてまとめました。
目次
火おこしの流れ
焚火は「薪」か「炭」に火を付けるのをゴールとして、薪に直接火を付けるか、ステップを経て最終的に薪に火を点けるか2パターンあります。
1.火→薪
2.火→火口→薪
3.火→着火剤→薪
火おこしのイメージでいうなら後者のステップを経て薪に火を付けることをいいますが、薪に火を付ける際に着火剤を使用する方法が簡単で一般的です。
火おこしに必要なもの
火おこしに必要なのは主に「火種」と「火口(ほくち)」です。
「火種」は小さい火のことで、ファイヤースターターで起こした火花や、ライターやマッチで起こした火のことをいいます。
「火口」は、火種を受け止める燃えやすい素材のことをいいます。油を含んだ松ぼっくりやフェザーウッドなどが火口として用いられることもあります。
火口の代わりに着火剤を使って一気に火を起こすという方法もありますが、焚火ではその過程を楽しむという醍醐味もあります。その火口(着火剤)の1つとして「チャークロス」があります。
そもそもチャークロスとは?
チャークロス(Char cloth)とは、直訳すると「炭(Charcoal)×布(cloth)=炭布」となり、炭化した布のことをいいます。炭化した布は燃えやすくなるので着火剤に向いているというわけです。
チャークロス(炭化布)の仕組み
1.有機化合物である綿は炭素を持っている。
2.酸欠状態で加熱することで、二酸化炭素にならずに炭素が残る。(※通常は燃やすと炭素が酸素と結合して二酸化炭素になって消える)
3.炭化した物質が完成!
チャークロスを作ってみよう!
準備するものは「缶」「生地(綿100%)」だけ
自作のチャークロスに特別な道具は必要ありません。必要なのは2点「缶」「布(綿100%)」です。2つとも100円ショップで揃えることができるので手軽に試すことができます。
缶はトラベルコーナーや化粧品コーナーなどにあります。今回はクリームを入れる用途として販売されていたものを購入しました。
綿100%はボディタオルの用途のものを購入しました。
チャークロスの作成手順
基本的には用意した材料を火にのせるだけです。
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火元を準備(焚火orアルコールストーブ)
今回は焚火を使ってチャークロスを作ります。アルコールストーブ(通称アルスト)でもできます。火が安定しやすいのでアルストでの作成もオススメですよ。
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綿100%の布を細かく切って缶に設置
綿100%の布を使用する分だけカットして、缶に入れます。写真のようにぱんぱんでも蓋が閉まれば大丈夫です。
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火にかける
缶を火の上に置いて、本体から煙が出るまで放置します。火力にもよりますが10分くらいで完成します。
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缶が冷めたら完成
缶を火の上から下ろして冷めたら完成です。
※缶が歪んで開けにくくなる場合があるのでご注意ください。
チャークロス まとめ
チャークロスは「缶」と「布」を準備すれば、火の上で放置するだけで簡単に自作できるのでぜひ試してみてください。
チャークロスを自作できれば市販の着火剤代わりに使うことができますし、焚火スキルも上がります。
缶は歪んで開かなくなる限りは繰り返して使うこともできるので、材料(綿100%)がある限りはチャークロスをつくることができます。キャップ式のコーヒーの空き缶などでも条件を満たせば同様に作ることができるので、お試しください。